月烏図鐔
宝暦六年(1756) | 和漢の歴史と伝説の人物や日常に取材し、独特の量感のある肉彫表現で風物を正確に彫刻表現するを得意とした、浜野家初代政隨(まさゆき)の強烈な印象のある鐔。色合い古風で落ち着きのある真鍮地を変り竪丸形に造り込んで耳を鋤き残し風に鋭く立て、高彫の表面には微細で躍動感のある槌目を施し、空間に特異な空気感を表出している。図柄は波に三日月と烏。如何なる意味合いが込められているのであろうか、柳生流剣術の寓意の一つでもある水月の意図を暗に示すような大胆な構成に、意識が吸い込まれるようである。表現手法も現実を捨て去って象徴的であり、裏面の波に烏の組み合わせにも深い意味の存在が感じられる。小柄笄の櫃穴周囲の動的な表現にも心が動かされる。 |
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