書誌学的研究
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キリシタン版の書誌学研究を巡っては、新村ののち、キリシタン研究や言語研究の資料としての整備の一環として研究されてきた。柊源一や海老沢有道、土井忠生などがあげられる。ヨハネス・ラウレスによる『キリシタン文庫』(1940年、1957年(三版))はその最も包括的な目録である。これらはキリシタン研究や、言語研究の一環としてキリシタン版の問題を考えたものであった。 そのなかで、天理教の2代真柱である中山正善による蒐集によってキリシタン版を多く所蔵するようになった天理大学附属天理図書館において、館長富永牧太以下の新井トシや大内田貞郎などの館員によって書誌学的研究が進められ、とくに印刷技法や出版事業の研究において重要な成果がもたらされた。その成果は同館機関誌『ビブリア』に多く発表されたほか、『きりしたん版の研究』(1973年)、富永牧太の『きりしたん版文字攷』(1977年)とまとめられた。 大内田による古活字版とキリシタン版の関係の指摘から、森上修と山口忠男の印刷技法についての考究から、国字本についての研究が多く出ている。
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