時代劇スターの登場
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/14 09:27 UTC 版)
時代劇映画の最初のスターは、尾上松之助である。1909年(明治42年)にマキノ省三と組んで『碁盤忠信 源氏礎』で映画デビューを果たし、以後1926年(大正15年)の『侠骨三日月』まで17年間で1003本の時代劇映画に出演した。「目玉の松ちゃん」と愛称された彼は、歌舞伎や講談、立川文庫のヒーローを繰り返し演じて日活の看板スターとして活躍した。特に特撮の先駆けであるトリック撮影による「忍術映画」が十八番であり、それは歌舞伎から題材を取り、「子ども相手の荒唐無稽なもの」ではあったが、17年間にわたって時代劇の歴史に足跡を刻み、尾上松之助は映画を広く一般の人に広めるうえでは大きく貢献した。しかし大正時代の末になると松之助の殺陣に飽き、よりスピーディーでリアル、激しい調子を持った殺陣を観客が求めるようになっていった。またこれとは別にほぼ同時期に澤村四郎五郎 が吉野二郎監督らの忍術映画で人気を呼び、200本を超す映画に出演している。
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