昇進との関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 04:04 UTC 版)
海軍大学校を卒業することは、海軍の官僚組織で出世するための重要な条件の一つではあったが、陸軍の「天保銭組」(陸軍大学校卒業生の通称)のように大学校卒業が軍の中枢ポストに昇進するために必須に近いものとされていたわけではなく、大学校における成績も陸軍ほどには重視されていなかった。大学校を卒業せず、艦隊勤務など実施部隊を多く経験した叩き上げの士官で高位昇官を果たした例も少なくない。しかし海軍の人事においては海軍兵学校の卒業席次(ハンモックナンバー)が重視されており、反対に陸軍では陸軍士官学校の卒業席次は重視されず、士官学校での成績が悪くとも卒業後は本人の努力で大学校への入校と高位昇官を果たすことが可能であった陸軍との違いである。 海大を卒業しないで大将まで昇進した人物として加藤寛治、井出謙治、安保清種、野村吉三郎、中将は栗田健男、木村昌福、田中頼三、大西瀧治郎、左近允尚正、醍醐忠重、多田武雄、西村祥治、松永貞市など少なからず存在し、しかも艦隊司令長官、軍令部次長、海軍次官等の要職についている。少将クラスになると大田実、柴崎恵次、城島高次、千田貞敏、五藤存知、菊池朝三、野村留吉、平出英夫など多数に上る(いずれも戦死後昇進を含まず)。
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