旧ソ連/ロシアの宇宙ステーション
野菜菜園までもつ、大型宇宙ステーション「サリュート」
1971年4月19日、アメリカがスカイラブを打ち上げる2年前に、旧ソ連は世界初の宇宙ステーション・サリュート1号の打ち上げに成功していました。6月6日に3人乗りのソユーズ11号を打ち上げ、サリュートへのドッキングにも成功しました。サリュートはソユーズとドッキングした状態で長さ20m、最大直径4m、広さは100m2以上もあり、宇宙ステーションと呼ぶにふさわしいものでした。内部にはハクサイやタマネギを水栽培する菜園もありました。
サリュート6号のポポフらは、半年以上の宇宙滞在記録更新
サリュート1号の3人の飛行士は24日間宇宙に滞在したのち、帰還する予定でした。しかし、宇宙船の欠陥のため、再突入時に船内の空気がなくなり、全員死亡してしまいました。そのため、旧ソ連の宇宙開発計画は遅れましたが、1973年に再開し、サリュート2号が打ち上げられました。その後は順調に研究は進み、地球観測や医学上の研究に大きな成果を残しました。サリュート6号に乗り込んだポポフ、リューミン宇宙飛行士は185日間宇宙に滞在し、それまでの記録を大幅に更新しました。
より快適になった、新型ステーション「ミール」
1986年にはサリュートに続く新型宇宙ステーション・ミールが打ち上げられました。ミールとはロシア語で「平和」を意味します。この宇宙ステーションには台所やジムがあり、より快適な環境で実験をおこなえるようになっています。また、ミールに乗り込んだチトフ船長とマナロフ飛行士は、1988年12月21日に366日間の宇宙滞在を達成しました。
ロシアの宇宙ステーション「ミール」。ミールとのドッキングのために接近したアメリカのスペースシャトルから撮影。(1996年)
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