日本語の単語の「情報」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 02:15 UTC 版)
日本語の「情報」は1876年(明治9年)に出版された『佛國歩兵陣中要務實地演習軌典』において、仏語 renseignement (案内、情報)の訳語として「敵情を報知する」意味で用いられたのが最初である。英語intelligenceの意味での「情報」の語の使用は、外務省国際情報統括官組織や防衛省情報本部などの情報機関に、現在でも見られる。 informationの訳としては、19世紀にはまだ情報という語をあてることはされていない。たとえば、1879年(明治12年)刊『民情一新』で、福澤諭吉はinformationの社会的影響について論じたが、当時、日本語に対応する訳語が存在せず「インフォルメーション」(59ページ最終行)と仮名書きしている。 ただしこの間ずっと、intelligenceの意味でしか使われていなかった、とする主張は事実誤認とみてよい。実際により広い意味で「情報」の語が使われている例もあり、たとえば1940年(昭和15年)発足の組織の名前「情報局」(いわゆる内閣情報局)がある。また、太平洋戦争以前に現在とほぼ同様の感覚で「情報」の語が使われているのを、たとえば海野十三の作品中などに見ることができる。 詳細については、情報処理学会創立45周年記念として、同学会の学会誌『情報処理』に寄稿・掲載された、「情報という言葉を尋ねて」(1)~(3)によいまとめがある。
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