日本産漆生産・精製
日本産漆生産・精製
<にほんさんうるし
せいさん・せいせい>
区分
選定保存技術
保存団体
日本文化財漆協会
<にほんぶんかざいうるし
きょうかい>
(東京都)
保存団体
日本うるし掻き技術保存会
<にほんうるしかきぎじゅつ
ほぞんかい>
(岩手県)
資料一覧
解説
透明度,接着力,堅牢度等に優れる日本産漆は,漆芸等の無形文化財の制作や漆工品等の有形文化財の保存修理に不可欠の原材料である。しかし,明治以降,外国産漆(主として中国産)の輸入に依存してきたため,国内での漆樹の植林や採漆業は衰退し,現在,国内産漆の生産は国内消費量のわずか1パーセント程度となっている。
漆生産に関する技術には,漆樹の栽培・管理,成長した原木の樹幹に傷をつけ漆液を採取する漆掻き技術などがある。採取した漆液は,透明漆,黒漆などに精製してはじめて漆塗りに使用できるようになる。日本産漆の生産・精製技術は,文化財の保存に欠かせない重要な技術である。
日本産漆生産・精製
主名称: | 日本産漆生産・精製 |
ふりがな: | にほんさんうるしせいさん・せいせい |
認定区分: | 団体 |
種別: | 工芸技術 |
選定年月日: | 1976.05.04(昭和51.05.04) |
解除年月日: | |
解説文: | 日本産漆は透明度、接着力、堅牢度等に優れており、漆芸の制作や漆工品等の保存修理に不可欠の原材料である。漆生産に関する技術には、漆樹の植栽およびその保育・管理、成長した原木からの漆液の採取(漆掻き)等がある。なかでも、掻き鎌【がま】や掻き箆【べら】などを用いて、樹幹につけた傷から滲み出る生漆【きうるし】を採取する技術(漆掻き技術)は重要なものであり、漆樹を傷めず良質な漆を多く採取するには高度な技量が要求され、長年の経験を積んだ専門の技術者(漆掻き職人)によって行われているが、近年、技術者の減少および高齢化が急速に進んでいる。 |
- 日本産漆生産・精製のページへのリンク