日本の縊鬼とは? わかりやすく解説

日本の縊鬼

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/07 00:37 UTC 版)

縊鬼」の記事における「日本の縊鬼」の解説

日本では「いつき」と読み幕末旗本文士鈴木野の随筆反古のうらがき巻一に、以下のように語られている。 ある組頭江戸麹町酒宴開き、ある同心も客の1人として来るはずだったが、なかなか現れない。やがて現れ同心は「急用があるので断りに来た」と言って帰ろうとした。組頭が訳を問いただすと「首をくくる約束をした」と言い、しきりに帰ろうとした。組頭はその同心乱心した見て、酒を飲ませて引き止めたところ、やがて同心落ち着いた。 やがて、喰違御門首吊り自殺があったという報せ届いた組頭は、縊鬼がこの同心殺そうしたもの諦め別の者に取り憑き、これで彼に憑いた縊鬼離れた考え再度事情を問うた。すると同心は、夢の中のようなぼんやりした状態だったのでよく覚えていないがと言いつつ、経緯話した。それによれば喰違御門のもとまで彼がやって来たところ、何者かが「首をくくれ」と言った。なぜか彼は拒否できない気持ちになり「組頭のもとへ言って断ってからにしたい」と答えると、相手は「早く断って来い」と送り出したのだという。 事情知った組頭が「今でも首をくくりたいのか」と尋ねると、同心首をくくるそぶりをしながら「あなおそろしおそろしや」と答えたという。 昭和・平成以降妖怪関連文献では、この縊鬼水死者の霊とされ、これに取り憑かれた者は、川に飛び込んで自殺したくなるもの、などと解釈されている。 江戸時代奇談集『絵本百物語』には「死神」題した絵があるが、これは悪念持ったまま死んだ者の霊が、同様に悪念持った者を首括りなどに遭わせようとしているものとされ、近世宗教における死神より、本項縊鬼に近いものと指摘されている。

※この「日本の縊鬼」の解説は、「縊鬼」の解説の一部です。
「日本の縊鬼」を含む「縊鬼」の記事については、「縊鬼」の概要を参照ください。

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