日本でのペンタゾシン依存症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/20 15:22 UTC 版)
「ペンタゾシン」の記事における「日本でのペンタゾシン依存症」の解説
日本でのペンタゾシン依存症は、慢性膵炎や胆嚢炎、腸管の癒着などによる慢性疼痛に対して安易にペンタゾシンが使用されてしまったことが背景にあり、快楽目的で乱用が広まったアメリカとは事情が異なる。1971-1978年の8年間に日本ではペンタゾシン依存症の症例が276例報告されている(疑いも含む)。また、1998年には1年間で13件376アンプルのペンタゾシン注射液が日本の医療機関から盗まれている。これはハルシオン(トリアゾラム)に次ぐ第二位の件数となっている。2014年にも偽造した診断書やIDカードを使って多府県の医療機関を梯子してペンタジンを注射してまわる患者の報告があり、安易にペンタジンを投与するのではなく、乱用や依存症を疑った場合は「問題行動のある精神科患者」として対応するようなリスクマネジメントが必要であるとされている。慢性膵炎の疼痛が原因のペンタゾシン依存症に対して、腹腔神経叢ブロックや右内臓神経切離術を行ったところ、依存より脱却できたという報告もある。
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