日光線準急列車向け改造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/02/04 14:00 UTC 版)
「東武デハ5形電車」の記事における「日光線準急列車向け改造」の解説
特急列車以外の日光方面への優等列車は、快速列車についてはモハ5310形・モハ5320形(53系)といった長距離列車としての体裁が整えられた車両によって運用されていたが、準急列車は雑多な従来車によって運用されており、中でも本系列はトイレ設備のある車両が多数存在していたこともあって同運用に多く充当されていた。しかし、新製当初から何ら手を加えられていない古色蒼然とした接客設備が不評を招き、有名観光地へのアクセス車両としては著しく見劣りするものであったことから、1955年(昭和30年)から翌1956年(昭和31年)にかけて、モハ3210形・クハ250形各6両を対象に接客設備改善工事が施工された。 接客設備改善工事施工車モハ3210形 クハ250形 モハ3230 クハ257 モハ3231 クハ256 モハ3232 クハ255 モハ3233 クハ254 モハ3235 クハ259 モハ3236 クハ258 モハ3210形は副運転室側の運転台ならびにトイレを撤去して片運転台化し、連結面には貫通幌を設置したほか、モハ・クハとも正運転室側の運転台を左側に移設し前面に貫通扉を新設した。また、ベンチレーターをおわん型からガーランド型に交換し、車内は扉間に計10脚のボックスシートを設置してセミクロスシート仕様に改造され、車内照明の蛍光灯化ならびに放送装置の新設、客用扉直下のステップ廃止が施工された。さらに従来モハ3210形が搭載した電動発電機 (MG)・電動空気圧縮機 (CP) といった補機をクハ250形へ移設し、2両固定編成化も実施されている。 同12両は車体塗装を従来の茶色一色塗りから下半分ライトブルー、上半分クリームのモハ5320形などと同様の塗装に変更されて面目を一新し、日光線系統の長距離列車に優先的に充当された。
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