日伯交流への関わり
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/02 05:18 UTC 版)
『ローマ字ポ和辞典』と『ローマ字和ポ辞典』は、バブル時代にブラジルからの就労者が多く来日したことで、彼らの間で多くの購入者を獲得した辞書となる。前者については、1990年12月に日本で発行した際に初刷の2000部がすぐに売り切れ、翌年4月に増刷した6000部もやはり短期間で在庫がはけたという。ローマ字入りであったことと、例文が日常に役に立つものであったことでブラジル人に喜ばれた。 『ブラジル語でコミュニケーション』はブラジル人と日本人の間の身近なコミュケーションを目指したポルトガル語の初級、中級の教科書である。ここではブラジル人と日本人の間の誤解を防ぐ工夫をしている。 『ことばを越えて』は、非言語コミュニケーションの観点から起きる日本人とブラジル人の間の誤解を防ぐことを目指している。例えば、日本人は、相手の不幸を前にして、どうなぐさめていいのか分からない時苦笑いをするが、それは決して相手の不幸を笑っているのではない。 『日本語 ブラジル・ポルトガル語辞典』は、ローマ字抜きである。主にポルトガル語の日本人学習者をターゲットにしている。そこで目指すものは身近な日常会話を磨くことと、ポルトガル語の作文の諸問題を解決すること。例えば、「-た」の見出し語の2番目の意味では、〔現在まで続いている事実を発話時で認識したことを表す→ポルトガル語では、(認識動詞を加えて)現在形を使用〕君はまだ美しくて若かっ~んだね。Percebo agora que você ainda é bonita e jovem, não é mesmo? なぜ、この例文を入れたかというと、ここで日本語の「-た」をポルトガル語の過去形に訳したら、「もう美人でない、若くない」という意味になってしまうので、誤解を生み、相手が怒ってしまう可能性があるからだ、とノエミアは言っている。 『悪いけど、日本人じゃないの』では、日本人がブラジル人の良いところに目を向け、ブラジル人が日本人の優しさをより深く感じ取るように工夫している。 異文化間の誤解は「もったいない」と述べている。ブラジル人も日本人も善意で協力し合おうとしているのに、ちょっとした文化の違いから誤解が生じ、いがみ合い、体を壊したり、争いが起きたりするからという理由である。
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