新生イラク航空
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/15 02:05 UTC 版)
2010年5月、イラク航空の解散が決まり清算に入った。背景にクウェートが湾岸戦争での損害賠償をイギリスの裁判所で求め、イラク航空の資産凍結の判決がある。イラク政府は新たに設立する民間の航空会社に航空事業をさせる見込みであったが、2012年10月にイラク政府がクウェート政府に5億ドルを支払う代わりにクウェート側が英国にある法律顧問事務所に対して(英裁判所に対する)イラク航空に対する全ての申し立てを取り下げることで合意した。またこの件についてはクウェートのサバーハ首長も首長令を発して金銭的解決に同意し、2013年1月に国民議会も本合意を承認した。イラク政府はこれを受けて、イラク航空の解散はせずに会社を存続させることを正式に決定した。 湾岸危機以来大型機の運用を見合わせてきたが、2010年以降、ボーイング767-300ERを中古機で導入し、ボーイング747-400も元日本航空のJA8912とマレーシア航空の2機導入し、将来北米路線の再開に向けてイラク初の-400としても注目を集めた。続けて、更に2012年にはエアバスA330-200とボーイング777-200LRを1機ずつ導入した。また、2013年9月には中国の北京・上海・広州に就航予定であることを正式に発表し、マレーシアのクアラルンプールへの運航を開始した。2014年8月、イラク航空は航空券の電子予約サービス開始を発表し、ボーイング777-200LRで中国の広州への運航を開始した。2015年3月からはイギリスのマンチェスター、アルメニアのエレバンへの運航を開始し、同年6月8日からは北京への運航も開始した。
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