767-300ER
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「ボーイング767」の記事における「767-300ER」の解説
767-300に新型エンジンを搭載し、燃料容量を増加、航続距離を伸ばしたもの。767-300の航続距離は7,340kmだが、-300ERでは11,306kmとなっている。初受注はアメリカン航空によるもので、計画は1984年7月21日に正式にローンチしている。初号機は1986年12月9日に初飛行し、ローンチカスタマーのアメリカン航空へは1988年2月19日に納入されている。機体の設計変更は767-200から-200ERへ行われたものと同様であるが、重量増加の対策として客室などの素材を一部強化している。767の派生型の中では最多製造機数となった。のちに燃費低減を目的として、737NGシリーズで採用しているウィングレットが用意され、アメリカン航空などが採用している。 なお、767の標準仕様では、最大客席数は290席に制限されるが、-300ERではオプション扱いで非常口配置を変更することを可能とし、これによって最大客席数を350席まで増加させることを可能とした。非常口配置は以下の3種類存在する。 A-III-III-A 標準仕様。タイプAドアが最前部と最後部にあり、主翼上にタイプIIIの非常口が2つ並ぶ。 A-A-III-A オプション仕様。タイプAドアは最前部と最後部に加えて主翼前方にも設置、主翼上にタイプIIIの非常口を1つ設置。 A-A-I-A オプション仕様。タイプAドアは最前部と最後部に加えて主翼前方にも設置、主翼後方にタイプIの非常口を1つ設置。 標準仕様「A-III-III-A」 オプション「A-A-III-A」 オプション「A-A-I-A」 このように、同一機種で複数の扉配置をオプションとして設定したのは、ボーイングのジェット旅客機の中でも757と767のみである。
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