新潟・福島豪雨による長期路線寸断
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/02 00:01 UTC 版)
「只見線」の記事における「新潟・福島豪雨による長期路線寸断」の解説
2011年7月の新潟・福島豪雨により、只見線は小出 - 会津坂下間113.6kmが不通(被害状況は前述)となった。2019年現在、会津川口-只見間の27.6kmは不通のままであり、同区間は代行バスが運行されている(「運行形態」節も参照)。 特に橋梁流失などが複数個所で発生した会津川口 - 只見間は、当初復旧工事が行われず、該当地域には「このまま廃線になるのではないか」と危機感が強まっていた。 2013年1月、福島県知事および周辺自治体首長が、JR東日本に同区間の復旧・存続を要請した。また福島県は国に対し、JR東日本への財政支援を求めた。これはJR東日本が東日本大震災で、路線等に多大な被害を受けたが、同社は2013年当時も黒字経営であり、黒字経営の会社に鉄道軌道整備法の災害復旧援助が適用されないためである。また福島県は、復旧費用の一部を補助できないかを検討している。 こうした動きに対して、2013年5月にJR東日本本社側からは、復旧費用が85億円との試算で着工から復旧まで4年以上かかるとの見通しが示された(特に第八只見川橋梁の復旧だけで工期が4年かかる見込み)。またJR東日本単独での復旧は困難との見方をしており、福島県や沿線自治体との負担について調整を行ったが、難航している。JR東日本は、2014年8月5日に金山町で行われた住民説明会で、福島県と沿線自治体から工事費の4分の1の負担を提示していることを明らかにした上で、同区間の復旧の可否を2014年10月以降に判断する方針を示している。 今回の只見線橋梁流出等の原因となった洪水被害については、只見線とほぼ並行して流れる只見川に、東北電力と電源開発が計10基のダムを建設したが、そのうちの一つ、滝ダムについては堆積する砂が貯水容量の38%に達しており、各ダムの堆積砂による貯水容量の低下により、ダムからあふれた水が、只見川で洪水となり、被害を拡大させた事を所有者の電源開発が認めている。只見線不通区間に位置する金山町の被災者150名でつくる「只見川ダム災害金山町被災者の会」は、只見川流域の安全対策を怠ったダム災害と訴え、只見線をダムの堆積砂を運ぶ貨物線としても、活用してはどうかとの意見もある。
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