新増沢式以外の採点法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/03 14:15 UTC 版)
「新増沢式採点法」の記事における「新増沢式以外の採点法」の解説
※ここでは、比較的多く採用されている方法を概説する。なお、それぞれの方法に付けている名称は、本項での説明の便のためのものであり、一般的な名称ではない。 順位換算法 各審査員が付けた順位を、単純な方法で点数に換算し、その合計の多寡で総合順位を決定する方法。「順位=点数」と換算して、「合計得点の少ない順」に総合順位を確定させるのが簡便である。 ただし、参加団体が多い場合には、例えば「上位10団体のみを順位付けする」ものとし、それを「1位=1点、2位=2点、……、10位=10点、11位以下=11点」と換算し、「合計点数の少ない順」に総合順位を決定するという場合が多い。 なお、恣意的な順位付けによる審査のブレを防ぐため、「同一団体に対する最高点と最低点を除いたものの合計」を使用することもある。 単純点数法 各審査員は、あらかじめ決定している満点(例えば10点満点)と、点数の刻み(例えば、0.1点単位)に従い、各団体ごとに点数を付け、その合計得点の多寡で総合順位を決定する方法。 ただし、恣意的な高得点又は低得点による審査のブレを防ぐため、「最高点と最低点を除いたものの合計」を使用することが多い。 単純点数法(修正) 単純採点法では「同点同位」が生じやすいため、例えば「同一審査員における各団体への点数には、必ず差を付ける(同点は認めない)」などのルールを設定しておくもの。 持ち点配分法 各審査員ごとに、あらかじめ持ち点(例えば100点)を設定し、それを審査員ごとに自由に配分していき(無論、配分しない団体も出てくる)、その合計の多寡で総合順位を決定する方法。 ただし、恣意的な高得点による審査のブレを防ぐため、「1団体に配分しうる点数の上限(例えば20点まで)を決めておく」「配分する団体数の上下限(例えば5団体から10団体まで)を決めておく」「持ち点はすべて配分する(又は一定点数までの棄権を認める)」などのルールが設定されることが多い。 総当り方式 各審査員ごとに順位表を作成し、提出するところは新増沢式採点法と同じだが、「同位」を許容する。集計方法は「勝ちポイント選抜」に近く、特定の2団体間の順位の上下関係に注目し、上位とする審査員が多い方に勝ちポイント1を加える。なお、「同位」の場合は「引き分け」として、双方に勝ちポイント0.5を加える。 この作業を全団体について行い、勝ちポイントの合計の順で総合順位を決定する。 要素別採点法 「芸術点」「技術点」など、演奏を構成する各要素ごとに採点(これには単純採点法が用いられることが多い)を行い、その合計点数によって総合順位を決定する方法。各審査員ごとにすべての要素について採点を行う場合と、審査員ごとにそれぞれの要素を分担して採点する場合とに分かれる。 合議法 いずれかの方式で決定した順位を基にしつつも、審査員の話し合いによる調整を加えて、最終的な総合順位とする方法。 より実態に合った総合順位を得ることが期待できる反面、「話し合いに時間がかかる」「審査員間の駆け引きが生じやすい」などの欠点もある。 NHKコンクール方式 基本的には新増沢式を踏襲しているが、いわゆる「審査委員長」が存在しない等の事情により、一部が修正されている。「審査員は原則奇数」「順位表の作成」「集計方法」「決選投票」「勝ちポイント選抜」までは、上述と同じである。 「勝ちポイント選抜」にて、勝ちポイント1位が複数存在した場合、(勝ちポイント1位の団体だけでの勝ちポイント選抜は行わず)上述の(a)によって「勝ち数」の最上位を決定する。 さらに、「勝ち数」同数が2団体であれば、両者による決選投票を行う。3団体以上の場合、それら団体だけでの勝ちポイント選抜を行う。
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