新たなNPOバンクの設立動向とその背景
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/21 05:16 UTC 版)
「NPOバンク」の記事における「新たなNPOバンクの設立動向とその背景」の解説
論者によってNPOバンクの数え方は少しずつ異なるが、全国NPOバンク連絡会によれば、現在は13のNPOバンクが存在している。ただし、このうち実際に融資事業を始めているのは8のNPOバンクにとどまり、まだ設立されたばかりのNPOバンクも少なくない。 上記のほかにも、この2~3年の間に、青森県、福島県、大阪府、和歌山県、広島県、福岡県などの各地でも、NPOバンクを設立しようとする動きがみられるようになった。 このようにNPOバンクが相次いで設立されつつある背景としては、事業型NPOの増加による資金需要の拡大、寄付・助成によるNPO資金調達の限界、資金循環に関心を持つ市民の存在、などが挙げられる。公的介護保険事業や行政の委託事業、コミュニティビジネスの増加に伴い、これらの事業に取り組むNPOは設備資金やつなぎ資金を必要とするようになったが、銀行はNPOに資金を簡単に融資しようとしなかった。そのため、事業型NPOは銀行に代わる新たな金融機関を必要とした。 銀行預金が地域に循環せず、場合によっては戦争や環境破壊に投資されていることに問題意識を持つ市民が現れ、資金の使途が分かる預け先としてNPOバンクを選択するようになった。 この2つの背景からNPOバンクが各地で設立されるに至ったといえる。
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