断絶志願
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/05 02:49 UTC 版)
「結婚案内ミステリー風」の記事における「断絶志願」の解説
自分と父の治夫込みで一緒に見合いさせてほしいと相談所に現れた明野久夫。そんな都合のいい相手がいるものかと思った深田だったが、タイミング良く北原常子という女性が自分と母親の弓子を一緒に見合いさせてほしいと訪れる。紘子がセッティングして4人を引き合わせるが、思惑通りにはいかず、久夫と弓子、治夫と常子という組み合わせでカップルができてしまう。後日、デパートの外で治夫に声をかけられた紘子は相談したいことがあると言われ、六本木のレストランで一緒に食事をする。そして、若い常子が自分に本気になっているようだから、一緒にラブホテルに行き、その姿を目撃させて諦めさせたいと言われる。了承した紘子は治夫とともにホテルへ。しかしその姿を撮った写真がなぜか〈ブライダル・コンサルタント〉の郵便受けに入れられ、計画を深田に打ち明けざるをえなくなる。そして後日、なんと同様に深田と弓子がホテルから出てくる写真も郵便受けに入っており、お互いが同じことを依頼されていることを知る。常子を諦めさせるための逢瀬でありながら、いつしかその時間を楽しみにするようになってしまった紘子だったが、深田と弓子の計画について治夫に打ち明けたその日、ホテルで紘子は誰かに下腹部を殴られて気絶させられ、治夫もナイフを持った男に襲われる。そして翌日、相談所には深田と弓子の写真とともに、「この写真を奥さんに見せたくなければ100万用意しろ」という脅迫状が届けられる。 明野 久夫(あきの ひさお) 27歳。自動車メーカーに勤める工業デザイナー。端正な顔つきだが、笑うと驚くほどの子供っぽい表情をする。 自分が結婚するという目的がもし達成されてしまったら急に老け込んでボケはじめるのではないかと心配し、父と込みで見合いのできる人を探してほしいとやってくる。 明野 治夫(あけの はるお) 久夫の父。シャルル・ボワイエに似ている。会社を定年でやめた後、妻は亡くなっている。その後は久夫にいい嫁を見つけることを生涯の目的にしてしまい、久夫に次から次へと見合い話をもってくる。 北原 常子(きたはら つねこ) 23歳。去年大学を出た後、アルバイトをしている。やや古風な瓜実顔で、顔立ちはどちらかといえば古風な美人。 北原 弓子(きたはら ゆみこ) 常子の母。常子の顔立ちよりもむしろ鋭い現代的な彫の深い顔をしている。
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