料理研究家への転身
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/06 09:26 UTC 版)
義父母、夫、娘と離れた麻木は、先行きを思案した末に、義父に教わり、義母に褒められた料理で身を立てることに考えついた。こうして麻木は、50歳代にして料理研究家に転身した。自宅で料理教室を開き、『きょうの料理』(NHK)などの料理番組にも出演した。 1977年(昭和52年)には「暮しの手帖」にレシピを寄稿した。同1977年、初の著書『お料理はお好き 入江麻木の家庭料理』を刊行して、夫の家で身に着けた本格的な西洋料理の数々を披露した。当時は郊外の家庭でホームパーティーが流行しており、この『お料理はお好き』を読んだ主婦層の読者から、パーティー料理を求める声があった。それに応えて1979年(昭和54年)に『パーティをしませんか』を刊行し、多数のパーティー料理を紹介し、主婦層の読者の好評を呼んだ(後述)。 料理法レシピの合間に差し入れられている、文学的なエッセイも、麻木の料理本が好評を呼ぶ一因となった。ヨーロッパの上流階級のしきたりやマナーをわかりやすく書いたものもあり、若い女性の読者に人気を博した。翻訳家の実川元子は、結婚後に麻木の『お料理はお好き』を読んで異文化に接する精神を学び、異文化を解き明かす楽しみを知り、翻訳家を目指すきっかけの一つになったと語っている。
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