斎宮寮と祭祀
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/23 07:28 UTC 版)
伊勢での斎宮の生活の地は、伊勢神宮から約20キロメートル離れた斎宮寮(現在の三重県多気郡明和町)であった。普段はここで寮内の斎殿を遥拝しながら潔斎の日々を送り、年に3度、「三時祭」(6月・12月の月次祭と9月の神嘗祭。三節祭とも)に限って神宮へ赴き神事に奉仕した。斎宮寮には寮頭以下総勢500人あまりの人々が仕え、137ヘクタール余りの敷地に碁盤の目状の区画が並ぶ大規模なものだったことが、遺跡の発掘から判明している。特筆すべきは緑色または青色の釉が施された陶器の出土であり、色に何か意味があった可能性も考えられる。なお、斎宮跡は昭和45年(1970年)の発掘調査でその存在が確認され同54年に国の史跡に指定されたが、その後も発掘中である。 三時祭は外宮では各月の15・16日の、内宮は16・17日の両日に行われるが、斎宮はその2日目に参加し、太玉串を宮司から受取り、瑞垣御門の前の西側に立てる。また、2月の祈年祭、11月の新嘗祭で多気、度会の両神郡内の115座の神々に幣帛を分配する。
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