文化遺産としての概要
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/01 04:56 UTC 版)
図像学 この六本足の甲羅の怪物という概念が、やがて典型的な図像となるが、ゴシック様式初期の美術では、かならずしもその形をとってはおらず、かつて甲羅型の早期例とみなされたもの(教会の彫刻)も、のちに14世紀の作と改められた。伝説の舞台タラスコン市では、その紋章や代用貨幣にタラスクを表しているが、早期の例だと竜形で、15世紀頃の市章に甲羅型の典型が現れる。そして15世紀の手写本の挿絵や、16–17世紀において、この典型型の定着がみられる。聖女マルタは、タラスクが市民を捕食していたところに遭遇したと伝説にあり、図像でも人を呑み込む姿で書かれる例が多い。 祭典 タラスクの祭典は、ルネ王 (アンジュー公)が、1474年の五旬節に開催をはじめたという縁起が伝わり、のちには聖女の命日(聖名祝日)の7月29日にも祭りをおこなうようになったが、19世紀末から20世紀前半まで祭りはとだえ、世界二次大戦後以降は6月の最終週末におこなわれている。このときタラスクを模した山車が、かつては中に隠れた数人によって運ばれて町を練り歩いたが、近年では張りぼてが台車に乗せられた構造になっておりこれを数名が横からつかんで牽き回す。
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