整理作業と発掘調査報告書
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/19 03:59 UTC 版)
「発掘調査」の記事における「整理作業と発掘調査報告書」の解説
発掘で得られた図面や遺物は、遺跡調査団体の作業室に送られ「整理作業」が行われる。整理作業では、遺物の実測図作成や写真撮影、遺構図面作成等を行う。同時に、遺跡概要や調査経緯・考察を述べる本文執筆が行われる。出来上がった本文・図面・写真図版などを編集し、発掘調査報告書として発行する。報告書の発行をもって発掘調査は完結するのである。 発掘調査報告書は文化庁により「現状で保存できなかった埋蔵文化財に代わって後世に残る公的性格をもった重要な存在」と位置付けられており、各地の公立図書館や大学付属図書館、博物館などに所蔵されており、閲覧することができる。奈良文化財研究所(奈文研)の運営する機関リポジトリである全国遺跡報告総覧でも閲覧できる。 なお奈文研は、2021年(令和3年)4月26日より、全国遺跡報告総覧に登録された刊行物(発掘調査報告書・博物館展示会図録など)・動画・論文などの各種コンテンツを、ウィキペディアの出典情報として正確に、かつ書式に従い効率よく引用出来るようにするため、引用時にコンテンツ表記を自動表示するアイコンを開設した。これによりウィキペディアの、主に遺跡や考古学に関する事項を編集するユーザーは、執筆においては発掘調査報告書を参照し、また出典として引用したい場合、書誌情報を迅速にコピー・アンド・ペースト出来るようになった。
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