敦賀1号炉と大阪万博
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 01:19 UTC 版)
日本最古の軽水炉と知られる敦賀1号炉は大阪万博の開会式の日に営業運転を開始し、万博会場へ初送電したことでも知られる。開会式のときには「原子力の灯がこの万博会場へ届いた」とアナウンスされ日本の原子力へのパイオニアとなった。これは日本とGEの技術者が万博へ原子力の灯を送りたいとの想いがあったとされる。初臨界を達成したのち、スクラムなどの様々な試験を行った後、1970年の3月10日午前12時より連続100時間全力試運転を行い、3月14日午前4時に営業運転の条件である100時間全出力運転の目標を達成、大阪万博に間に合わせる形でそのまま営業運転に入った。このとき、原発中の何人かの職員が中央制御室に集まり、目標達成したとき万歳三唱の後皆が涙を流したという。 この後、また美浜発電所1号炉も追いかける形で8月に大阪万博へ電気を送った。8月8日に1万kW発電を行い、万博会場へ初の送電。このときも電光掲示板に「美浜発電所からの原子力の灯が会場に届いた」と表示、またアナウンスされ話題となっている。その後様々な試験を行い、11月に営業運転に入っている。 なお敦賀、美浜両機とも、沸騰水型(敦賀)、加圧水型(美浜)とそれぞれ炉形式上の日本最古の軽水炉となっていたが、敦賀の1号機は2015年4月27日に廃炉された。
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