支配の理念型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/29 04:40 UTC 版)
支配される人が服従する根拠は「支配の内的な正当化」と呼ばれ、伝統的、カリスマ的、合法的正当(統)性の三つの分類がある。実際の支配形態は、これらの類型が混合する場合も多い。 伝統的支配 世襲相続など、歴史上の連続性を根拠として正当性を確立する事である。前近代社会や先例が重んじられる社会で多く見られる。 カリスマ的支配 軍事的英雄や民衆扇動家など、カリスマ的人物の権威により支配の正当性を確立する事である。現存する人物のみならず、歴史上の宗教的カリスマの権威に基づき支配を確立する事も含まれる。(ex イラン革命) 合法的支配 人々が合法的だと信じる方法により支配を確立する事である。人々は権力者個人に服従するのでは無く制定された規則に服従する。例えば、民主主義社会では国民・市民の総意を根拠として支配の正当性を確立する。官僚制による支配もこの類型に含まれる。 ハーバーマスは、情報操作によって人々が正統性を信じ込まされているだけの状態は正統とは看做さず、妥当性を論拠として真理を追究する状態が出現した場合のみ、本当の意味での正統性を確保した「理想的発話状態」であるとした。
※この「支配の理念型」の解説は、「正統性」の解説の一部です。
「支配の理念型」を含む「正統性」の記事については、「正統性」の概要を参照ください。
- 支配の理念型のページへのリンク