摩擦による帯電
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/26 09:04 UTC 版)
物体の表面にある電荷(英語版)のつり合いが崩れると、他の物体に対して引力もしくは斥力を及ぼす。それが高じると静電気として感じることができるまでになる。二つの異なる表面を触れさせてから離すと、接触帯電(英語版)ないし摩擦帯電現象によって一方から他方へ電荷が移動し、電荷の不つり合いが生じる。 大きな静電気を生み出すには絶縁性の物体二つをこすり合わせるとよい。ただし、摩擦は本質的な役割を果たしているわけではなく、単に絶縁性の表面を触れ合わせるだけでも帯電は起きる。しかし、多くの場合物体の表面は粗いため、物体どうしを単にあてがうだけでは十分な接触面積が得られず、帯電に長い時間がかかる。物体をこすり合せれば凝着性の接触面が広がることで帯電が促進される。 絶縁体、すなわち電気を通さない物体は表面電荷を発生させて溜めておくのに適している。よく用いられる絶縁体にはゴム、プラスチック、ガラス、髄がある。導電性の物体も接触帯電を起こすが、外界に対して絶縁されていない限り、電荷を保持しておくことはできない。 接触帯電によって一方の物体からもう一方へと移動した電荷はその表面にとどまる。物体を電流が流れていても、静電気力やスパーク(英語版)の発生、コロナ放電などの現象を損なうことはなく、同じ系で両立することができる。
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