採火と聖火リレー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/15 13:34 UTC 版)
「オリンピック聖火」の記事における「採火と聖火リレー」の解説
聖火はギリシャのオリンピア遺跡で太陽を利用して採火され、聖火ランナーによってオリンピック開催地まで届けられる。オリンピックの開会式が行われる数か月前に、古代オリンピックが行われていたペロポネソス半島のオリンピアにおけるヘーラーの神殿跡で採火されている。聖火トーチへは、太陽光線を一点に集中させる凹面鏡に、炉の女神ヘスティアーを祀る11人の(女優が演じる)巫女がトーチをかざすことで火をつけている。 その後、聖火は聖火リレーによってオリンピック開催都市まで運ばれる。聖火ランナーには、スポーツ選手や有名人に加え一般人も参加している。聖火ランナーの第1走者はギリシャの人物が、第2走者は開催国の人物がそれぞれ務めることが慣例となっている。なお、2020年東京オリンピックの聖火リレーでは、2016年リオオリンピック射撃女子25mピストル金メダリストのアナ・コラカキ(英語版)が、女性として初の第1走者を務めた。。 開会式当日、聖火リレーは大会のメイン会場となる競技場に設置された聖火台に点火される。 かつては最終ランナーが階段などで聖火台へ向かって走りより、トーチから聖火台に火を移すことが一般的であったがアーチェリーの矢、スキージャンパー、競技場に設置された花火など近年は様々な趣向が凝らされるようになってきている。多くの場合、最終ランナーや点火の「仕掛け」は最後の瞬間まで秘密にされ、一般的に開催国の有名スポーツ選手が務める。聖火台に火をともすことは、大変栄誉なことと考えられている。聖火はオリンピックの開会式で点灯されたのち、閉会式で消灯されるまで灯され続ける。 2014年大会までの過去の近代五輪の聖火リレーの燃料はすべて、プロパンガスともいわれる。2021年の東京オリンピック・パラリンピック聖火リレーでは聖火台と一部区間のトーチに福島県で作られた水素燃料が用いられた。
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