捕鯨での乱獲
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 09:23 UTC 版)
「捕鯨」および「日本の捕鯨」も参照 セミクジラ属の英名の Right Whale の Right は「(漁に)都合がよい」という意味の「よい」である。前述のようにセミクジラ属は沿岸に近づき、泳ぎが遅く、脂肪が多いために死ぬと海面に浮かぶことが捕鯨においては最適であったためである。日本の近海では、中世から19世紀前半までの日本人は手漕ぎの和船により沿岸で捕獲していたが、19世紀になると欧米やソ連等列強諸国の大型捕鯨船が、北大西洋のタイセイヨウセミクジラと同様に北太平洋でもクジラを取り始め、日本の沿岸捕鯨との相乗が発生した結果、20世紀初頭にはすでに絶滅寸前の状態だった。北太平洋では1960年代まで細々と捕獲されたが、今は完全に停止された。 また、日本各地の漁村には代々恵比寿信仰が伝わっており、魚を引き連れる鯨の殺生および磯などの沿岸環境を破壊する捕鯨は忌とされてきた。捕鯨漁村が自地域での捕獲の結果鯨の減少を招き他地域への拡大を行った結果、各地で暴動などの問題が発生した(東洋捕鯨鮫事業所焼討事件を参照)。
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