指揮統制戦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 03:23 UTC 版)
指揮統制戦(command and control warfare)とは指揮系統を破壊・妨害・攪乱することによって戦力の統制を乱し、敵部隊を分断する戦いを指す。組織的な活動には統一的な指揮統制が不可欠でありそのために古来から敵の指揮官や本部を狙って攻撃することは基本的な戦法であった。また伝令の殺傷、指揮統制システムが依存している発電所や送電施設の破壊などの手段が用いられる。指揮系統の切断は敵が広範囲にわたって部隊を指揮統制する場合、指揮官・司令部の破壊・無力化と同程度の効果が得られる。特に敵が各部隊の権限が極めて惰弱であり、各部隊の現場指揮官が独自行動できない軍隊組織である場合、自衛的な戦闘活動すらも封じ込めることが可能となる。指揮系統の切断には物理的に司令部を破壊するハード的手法がある。これは司令部と部隊を結ぶ後方連絡線・通信回線・中継分配施設またはその機能を維持する施設(発電所・衛星通信所・送電線など)に対する物理的攻撃であり、これに対抗するためには通信網を冗長化する必要性がある。反対に指揮統制システムを混乱・停止させるソフト的手法がある。これは電子戦、ハッカー戦、諜報基盤戦、経済情報戦などと一部内容が重複する。
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