持参人式定期券
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 15:32 UTC 版)
定期券の券面氏名欄を「持参人様」表記や無記名にすることによって、定期券を持参した人が定期券として使用できる乗車券である。環境定期券とは違い、通勤定期以外で持参人定期を発行している社局は見られない。 京阪バスでは通勤定期券は、1981年より持参人式となった。これが日本最初とは特定できないものの、日本ではかなり早い事例である。当時存在していた京阪宇治交通でも1992年4月1日以降全て持参人方式となった。 東京都交通局の都営地下鉄全線定期券・都営バス23区内定期券(フリーカード)・都電荒川線の定期券の券面には購入者名が記載されている(ただし、都営バスと都電の通勤定期券には『持参人様』と記載)が、1992年2月より持参人式を採用しており、紙式の通勤定期券は購入者や本来の利用者以外であっても1乗車につき持参人1人が利用することができる。また、定額定期券(都営バス用・都電用がありそれぞれ1万円で発売)も紙式で購入した場合は持参人式である。発行時に使用者名の記載処理を省くことが出来ることから、都営バスと都電の紙式の定額定期券は購入日から有効のものであれば車内の運賃箱に1万円札を投入する事で購入ができる。 大阪市高速電気軌道(Osaka Metro・大阪シティバス)で発売されている定期券の種類の中で、共通全線定期券は持参人方式で、文字通り、全線(ニュートラムも含む)で利用可能となっている。公式サイト上では、券面に氏名および「持参人一名様有効」の両方あるため、正確には「記名持参人式」である。 札幌市交通局の通勤定期券は、記名はされているが、磁気式では持参人が使用でき、SAPICA定期券では記名人以外の使用はできない。 遠州鉄道では、遠鉄バス・遠鉄電車全線(空港直行バスは除く)が利用できる通勤ワイドフリー定期券に限り持参人式となっている。 名古屋市交通局(名古屋市営バス)の通勤定期券(身体障害者など特定の条件に基づいて発売される「割引通勤定期券」を除く)については、2006年4月1日から持参人方式で全線(ただし、共同運行区間の名鉄バスは除く)で利用可能となっている。
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