戦前期の活動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/23 07:09 UTC 版)
戦前の本間の仕事の前半は内務省(現、国土交通省)土木試験所および下関港修築事務所でなされたものであり、後半は東京帝国大学での研究である。戦前、戦後(東京大学定年まで)を通じての主な仕事は「本間 仁博士論文選集」に収められている。 戦前の研究を大別すれば、波に関するもの、河川、港湾等の現地調査に関するもの、水面形や越流堰に関するもの、射流に関するものである。当時は射流が研究の先端的課題で、博士論文の課題でもあり、土木学会賞を受賞している。戦後も取り組んだテーマである。本間の最初の論文は「長波の変形に就て」で、数式を駆使した21頁の本格的なものである。戦後、同じような論文が米国BEB(Beach Erosion Board)のTech.Memo.に登載されたのをみて、「英語で発表しておけば良かった」と述懐した。海岸・港湾・漂砂は、戦前から本間の関心の強かった課題であり、戦後、新興の「海岸工学」への素地がすでに認められる。堰を超える流れの理論や実験も長いこと本間の興味を引いた問題であり、戦後、岩崎敏夫(後に東北大学教授)や大西外明(電源開発(株)、理科大学教授)にも研究のテーマとして与えている。
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