戦いの天王山
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/10/23 16:25 UTC 版)
「第一次ブルランの戦い」の記事における「戦いの天王山」の解説
北軍砲兵中隊長のグリフィン大尉は南軍に対して縦射できるように、その大砲のうちの2門を戦列の南端に移動させることにした。午後3時頃、これらの大砲が南軍第33バージニア連隊に乗っ取られた。第33バージニア連隊は青い制服を着ていたので、グリフィンの上官である砲兵隊指揮官ウィリアム・バーリー少佐は味方だと勘違いし、グリフィンに撃つなと命じた。砲兵隊を守っていた第11ニューヨーク志願歩兵連隊(エルスワースのズアーブ兵)の側面に至近距離から第33バージニア連隊とステュアートの騎兵隊からの一斉射撃が炸裂し、砲手の多くを殺し、歩兵を逃げ散らせた。この勝機に付け込んだジャクソンは2個連隊にリケッツの砲兵中隊への攻撃を命じ、首尾良く捕獲できた。そこに北軍の歩兵隊も押し寄せ、大砲の所有権が行ったり来たりした。 北軍の大砲を奪ったことで戦闘の流れが変わった。マクドウェルはこの丘での戦いに15個連隊を注ぎ込み、数の上では2対1で勝っていたが、2倍以上の兵力を同時に投入することはできなかった。ジャクソンはその攻撃の手を緩めず、第4バージニア歩兵連隊の兵士に向かって、「敵が50ヤード (45 m)の距離に近づくまで発砲せずに溜めろ。それから発砲して銃剣攻撃だ。突撃する時は怒ったように叫び声を上げろ。」と告げていた。北軍は初めて反乱軍の雄叫びを聞いた。午後4時頃、フィリップ・コック大佐の旅団の2個連隊による攻撃で、最後の北軍部隊がヘンリーハウスヒルから押し返された。
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