戦いの前段階
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/30 05:01 UTC 版)
モースル奪還のための地上戦開始に先立つ数週間、アメリカが主導する有志連合(CJTF - OIR(英語版))はISILをターゲットとした空爆を実施しており、 その間にイラク陸軍部隊がモースルに向かって段階的に前進した。地上戦開始までの72時間では、イギリス空軍のリーパー無人航空機、タイフーン戦闘機およびトーネード攻撃機が空爆を行い、ISILのロケットランチャー、弾薬貯蔵庫、大砲、迫撃砲陣地などを攻撃した。他方、イラク政府軍は現地にリーフレットを投下し、モースルの戦いが開始し次第、 ISILに対して「反乱を起こす」ことを若い男性の住民に呼びかけた。攻勢に対する防御策として、ISILの工作員はモースルの街の各所に大きさ 4 m2の穴を掘り、そこに油を注いで燃やすことで視界の悪化および進攻速度の鈍化を図った。ISILはさらに、モースル周辺の村々の地下に数百もの複雑なトンネルを掘り、爆発物やブービートラップを仕掛けた上で、多数の即席爆発装置(IED)や地雷を村の路上に配置した。加えて、ISILが進攻する兵士や民間人に対し、化学兵器を使用するのではないかとの大きな懸念も存在した。
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