成長から低迷・縮小へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 07:10 UTC 版)
「ACデコール」の記事における「成長から低迷・縮小へ」の解説
しかし、急拡大・成長も長くは続かなかった。全国に展開していった店舗は、その都度各地で地元の競合他社などとの激しい競争環境にさらされることとなり、知名度などの面で劣るナカイは不利な状況に立たされた。 このような状況下で拡大戦略を転換し、不採算店舗については順次撤退・整理を行っていく方針に改めた。しかし、店舗の撤退にあたって計上される評価損や必要経費が嵩んだことにより、2002年(平成14年)3月期決算では8億円超の赤字に転落した。翌2003年3月期の決算でも4億円超の赤字を計上し、損失補填処理のために利益準備金の取り崩しと資本準備金のその他資本剰余金への振り替えなどが行われた。 店舗の撤退を進めていく過程で売上高も減少し、2002年3月期には単独で約177億円を超えていた営業収益も、翌2003年3月期には約147億円に減少するなど、規模は縮小の一途をたどった。さらに翌2004年3月期には、売上高が約112億円に減少したほか、前2期では計上していなかった営業損失も計上し、営業利益段階(いわゆる「本業の儲け」を示す)でも赤字に陥った。2005年3月期には営業収益がグループ全体でも100億円を割り込み、2期連続の営業損失を計上した。またこの年(2005年)の8月には、さらなる運営の効率化を図る名目で、生鮮食料品販売事業を手掛けていた子会社のアニーを解散し、事業をナカイ本社が承継する手続をとっている(アニーは2005年11月28日付で清算完了)。 2006年3月期決算では、売上高の減少や営業損失の計上といった経営環境の悪さは相変わらずであったが、多額の特別利益(主に固定資産売却益と建物移転等補償金)が発生・計上したことが奏功し、単独でも10億円超、連結では12億円弱という大幅な最終黒字を計上、これにより約13億円超にのぼっていた繰越損失(未処理損失)も大幅に処理(約76%を解消)された。しかし、営業損益の抜本的な改善には繋がらなかった。
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