成分とメカニズム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 19:13 UTC 版)
毒液は様々な微量の生理活性物質の複雑な混合物であり、別名「毒のカクテル」と呼ばれる。各成分の比率や組成は、種毎に異なっている。 ヒスタミン - 炎症作用を持つ 神経毒(セロトニン、アセチルコリン)- 量が多いと呼吸不全や心肺停止の原因となる ペプチド(ホーネットキニン、マストパラン、マンダラトキシン、ベスパキニン) - アナフィラキシーショックの原因となる タンパク質(細胞膜を分解するホスホリパーゼ、タンパク質を分解するプロテアーゼ) - これもアナフィラキシーショックの原因となる これらの毒物質の多くは人を含む動物の免疫系や神経系に関係した情報伝達物質でもあり、毒液に含まれる動物組織の構成物質を分解する酵素によって消化、破壊された組織を通じて、速やかに皮下組織に拡散、さらには血管系を通じて全身を巡り、免疫系や神経系の情報処理機構を攪乱。それによって激しい痛みや免疫系の混乱による急性アレルギー反応(アナフィラキシーショック)などを引き起こす。よって、刺された場合には、ごくまれではあるが、アナフィラキシーショックにより、蕁麻疹のように赤く腫れる場合がある。(実際に、アナフィラキシーショックによって引き起こされる蕁麻疹もあり、魚などのヒスタミンに反応して起こる場合がある。だが、スズメバチの毒との関連性は不明である。)
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