懸魚
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 01:37 UTC 版)
懸魚(げぎょ)とは、破風板の下に装飾を目的として付けられる彫刻を施した板のことである。掛魚とも記す。通常の読みは「げぎょ」であるが、「けんぎょ」と読むこともある。発祥地と考えられている中国では垂魚とも呼ばれている。 破風板の合掌(頂点に当たる部分)に拝懸魚(おがみげぎょ)、桁の突出する場所に降懸魚(くだりげぎょ。桁隠しとも言う)が用いられる。懸魚の両端に鰭(ひれ)と呼ばれる彫刻をつけることがある。板の中央に四葉(しよう)や六葉(ろくよう)などの花形の彫刻を取り付ける。唐破風には兎の毛通し(うのけどおし。唐破風懸魚とも言う)が付けられる。 形状での名称 蕪懸魚(かぶらげぎょ) 蕪(かぶ)のような形状の下垂れの部分に人の字型の筋彫刻を施したもので、三ツ花型に組み合わせることもある。 三ツ花懸魚(みつばなげぎょ) 下と左右方向に同形状の彫刻を突出させたもの。三ツ花蕪懸魚や三ツ花猪の目懸魚といったものがある。 梅鉢懸魚(うめばちげぎょ) 六角形の辺が反って尖ったような形のもの。その特徴がなく、直線のみのものを切懸魚(きりげぎょ)と言う。 猪の目懸魚(いのめげぎょ) ハート型や瓢箪型などの曲線的な穴が開けられたもの。
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