憲法1条裁判官
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/07 07:30 UTC 版)
「アメリカ合衆国連邦裁判所」の記事における「憲法1条裁判官」の解説
倒産裁判所判事や、下級判事は、いずれも地方裁判所の司法官 (judicial officer) ではあるが、憲法3条に基づいて任命される裁判官ではなく、連邦議会の憲法1条の権限に基づいて任命される憲法1条裁判官 (Article I judge) である。そのため、終身制の保障はなく、任期の定めがある。 倒産裁判所判事や下級判事を再任しようとするときは、任命した裁判所がこれを公告して一般の意見を募るとともに、再任の適否について審査会に諮問しなければならない。 倒産裁判所判事 倒産裁判所判事 (bankruptcy judge) は、控訴裁判所から任命を受け、地方裁判所の司法官として職務を行う。任期は14年である。2007年現在、339名の倒産裁判所判事が任命されている。 合衆国下級判事 合衆国下級判事 (United States magistrate judge) は、地区ごとに地方裁判所判事から任命される裁判官であり、任期は、常勤(フルタイム)の下級判事の場合は8年、非常勤(パートタイム)の場合は4年である。2007年現在、フルタイム505名、パートタイム46名の下級判事が任命されている。下級判事は、主に次のような職務を行う。刑事事件における早い段階の手続(捜索や逮捕の令状の発付、勾留の審問、予備審問、弁護人の選任など) 軽罪 (misdemeanor) についての刑事事件の対審 地裁判事から委託された様々な手続の処理(申立てについての判断、在監者からの申立ての審査、トライアル前会議や和解協議の実施など) 民事事件のトライアル(ただし当事者が同意した場合) 連邦請求裁判所判事 連邦請求裁判所の判事も、任期15年の憲法1条裁判官であり、上院の承認を得て大統領から任命される。
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