感度・特異度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/01 04:27 UTC 版)
診断液としての唾液の利用に対するよくある批判として、信頼性ある検出を行うには唾液中のバイオマーカーが少量過ぎるというものがある。しかしウォン(Wong)が指摘するように、技術の向上により感度が高い検出が可能になるなど、この「制約はなくなってきている」。ELISAおよび質量分析技術の進歩、またナノテクノロジーなどを利用した新しい検出手法の開発により、科学者や医師による高感度での分析物検出が可能になってきている。 唾液検査において考慮すべきその他の点として、血液検査や尿検査と同様に、バイオマーカー特異度がある。多くのバイオマーカーは非特異的(例えば、CRPは非特異的な炎症マーカーである)であり、従って、単体で特定の病気の診断には使用不可能である。この問題への対処として、病気に関連する複数のバイオマーカーの識別を行い、これらの結果を元に専門家による総合的な審議が行われることで、診断の特異度が十分に高まるという方法が採られている。注目すべきは、特定の唾液検査は、血液検査よりも特異性が高いと多くの人々により考えられていることである。特にステロイド・ホルモンが、これに当てはまる。唾液中ホルモン検査は性ホルモン結合グロブリン(Sex hormone-binding globulin(SHBG))やアルブミンに結び付かないホルモンのみが測定されるため、生理活性(「遊離型」)画分のみが反映されていると見なされる。唾液検査分野の継続的な研究で、感度・特異度などの正確性のパラメーターは、今後も向上すると考えられる。
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