性愛についての考察
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 22:54 UTC 版)
同性愛を始め、人間の性愛について造詣が深く、性や犯罪が人間の心理にどんな影響を及ばすかについて『性と犯罪の心理』(芸文社)などにおいて、様々な見地から考察している。同著では、「欧米には以前からユダヤキリスト教の一部の思想とか、19世紀ドイツの衛生思想といったものがあり、同性愛は悪、とする考え方が特に教育者や医者に浸透していました。現在同性愛者の解放運動が盛んなのも、こうした強い抑圧が背景にあってのことなんです。けれど、明治維新以前の日本は同性愛に寛容だったんです。明治時代の学者や教育者が、旧ドイツのプロイセンを手本として学んで以来、異常なものとしてみるようになっただけなんです。もともと、同性愛を悪だ、と考えていた欧米が容認に向かう中、昔から寛容だった日本人が今までも、同性愛を罪悪のように考えているとしたら、これは一種の東西のすれ違いの現象で、まことに皮肉なことだといわねばなりません」、「同性愛者が罪悪感を持ったり、同性愛者を異端だと決め付けるのは大して意味のないことだと思います」と述べている。
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