必要とされる学位・教育
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 02:07 UTC 版)
「アーキビスト」の記事における「必要とされる学位・教育」の解説
ほとんどのアーキビストは、大学院で1年ないし2年プログラムのアーカイブ学の修士学位か高等免状を持っている。アーキビストは、単にアーカイブ学を修めるだけでは不十分で、扱う資料の専門知識、記録管理の最先端知識、公開審査に関する法的知識、修復・保存のハイテクといった学術・技術的背景を求められる。そのため大多数のアーキビストはアーカイブ学の他に、図書館学、図書館情報学、歴史学、政治学、法学、記録管理学、コンピュータ・サイエンス学といった専門分野で修士学位を持っている。 英国では2006年現在、アーキビスト協会認定のアーカイブ管理の修士課程コースはフルタイムとパートタイム合わせて4つある。モジュール方式の遠隔教育コースも増え続けている。英国のコースに入学するには関連する職歴あるいはボランティア歴が必要とされるため、ほとんどの学生は1年の見習い契約を結ぶ。 アーキビストは図書館学や図書情報学の博士号を得ることも可能である。Ph.D.を持ったアーキビストはしばしば教鞭を取ったり、大学のアーカイブ学部長などを務めることがある。 学位ではなくアーキビストの免状のみを取れるコースもある。アイルランドでは、アイルランド国立大学ユニバーシティー・カレッジ・ダブリン校にてアーキビスト協会から認定されたアーカイブ学の高等免状を得ることができる。アメリカ合衆国では、アーキビストの免状プログラムを得るための補助的なクラスを公認アーキビスト学会が行っている。公認アーキビスト学会が発行する免許に批判的なグループは、年間会員費、免許試験内容の理論面と実践面のバランス、会員の5年毎の免許更新などに反発している。英国ではアーキビスト協会の訓練コースを履修すると免状が与えられる。 多くのアーキビストはアメリカ合衆国アーキビスト協会、カナダアーキビスト協会、英国・アイルランドアーキビスト協会や各地域の協会などの専門組織に属している。これらの組織はメンバーやアーキビストに興味を持つ者が、継続して職を極めていけるよう専門クラスを設けている。
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