必要とされる仮定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/04/20 04:43 UTC 版)
「回帰不連続デザイン」の記事における「必要とされる仮定」の解説
回帰不連続デザインにおいては、処置についての閾値において"できるだけランダムに"処置が割り当てられることが要求される。もしそうであれば、処置状態は事実上ランダムなので、まさにかろうじて処置を受けた人々をかろうじて処置を受けられなかった人と比較することができる。 処置変数がランダムであり、処置を受ける主体(個人、企業など)が完全にその処置状態を操作できないのであれば、閾値における処置割り当ては"できるだけランダムに"なっている。例えば、処置が試験において50%以上の成績を取ることで割り当てられるのであれば、その例は、成績のランダム性や学生の成果のランダム性によりある程度ランダムに成績が決まる限り、回帰不連続デザインの例として妥当である。 学生は自身の処置状態を完全に決めるために、自身の成績を完全に操作してはいけない。生徒が恩情による合格を得るために教師に便宜を図ることができたり、試験を合格するまで再試験が可能な場合は完全に自分の処置状態を決めることができる例になる。前者の例では、ぎりぎりで落第したものの恩情合格で通過した生徒とぎりぎりで落第したものの恩情合格が出来なかった生徒は異なる。これは、処置群と対照群が異なるために、選択バイアス(英語版)を引き起こす。後者の例では、ある生徒は再試験を受けようと決心するだろうし、一度通過してしまえば再試験を辞めるだろう。これもまた、その生徒のみが再試験を受けることを決められるので、選択バイアスを引き起こす。
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