心身問題に対する二元論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/12 08:42 UTC 版)
二元論は、心的現象を非物理的なものとする。ヒンズー哲学のサーンキヤ学派やヨーガ学派(紀元前650年前後)では、世界をプルシャ(精神)とプラクルティ(物質的実体)の二つに分けている。具体的には、パタンジャリが編纂した『ヨーガ・スートラ』が心の本性について分析的に論及している。二元論的な思想を展開したプラトンとアリストテレスは、両者とも人間の知性というものは物理的身体と同一ではありえないし、物理学的な用語で説明することもできないと主張している。二元論として最もよく知られているのはデカルトで、心には延長がないので、物質的な実体ではないとした。デカルトは心が意識や自己認識と同一であると述べた最初の人である。そして、心は脳とは異なるということも主張していた。従ってデカルトが史上初めて心身論を今日まで続いているような仕方で定式化したのである。
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