心理戦部隊の派遣
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「朝鮮民主主義人民共和国のベトナム戦争参戦」の記事における「心理戦部隊の派遣」の解説
空軍部隊とは別に、韓国軍に対する情報収集と心理戦とを任務として数十人の北朝鮮人が南ベトナムへ派遣された。マイ・ホアによれば、派遣されたのは対敵宣伝やラジオ放送の専門家35人であった。1967年7月6日に在朝ルーマニア大使館が本国へ送信した外交公電には、二等書記官アウレリアン・ラザルに対し前日南ベトナム解放民族戦線の在朝臨時代表グエン・ロンが語った内容として、多くの北朝鮮人が南ベトナムで活動しており、彼らは韓国軍の戦術・戦闘準備・士気を研究し、韓国軍に対して対敵宣伝を展開することを任務としていて、北朝鮮は増員を計画していたがベトナム語の習得が壁となっている、などとある。南ベトナムにおける活動はハノイの北朝鮮大使館が調整しているという。 ベトナムで90年代以降出版された複数の公刊戦史には、北ベトナムの心理戦部門が朝鮮労働党中央委員会の作戦部門と連携し、韓国軍兵士に照準を定めてイデオロギー攻撃を実施したこと、両者の協定に基づき、1966年から1967年にかけて北朝鮮が幹部を南ベトナムに派遣したことが記述されている。ベトナム公安部の出版物によれば、1971年4月24日、ビンディン省フーカット県において省党委員会の本部が韓国軍猛虎師団の攻撃を受けた。当時省委では幹部の学習会が開かれており北朝鮮の顧問3人も同席していたが、護衛の武装警察部隊が11日間の戦闘の末に韓国軍を撃退したために幹部らに被害はなかったという。少なくとも1971年までは心理戦要員が南ベトナムで活動していたと考えられる。
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