徴用前
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/07 06:45 UTC 版)
1912年11月、ワゴン・リ社はフランス西部のエタ(国有)鉄道線で営業していた食堂車を更新することを決定した。1913年から1914年にかけて、サン=ドニにあるワゴン・リ社の子会社であるCGC (Compagnie générale de construction) 社の工場で2403号車から2424号車まで22両の食堂車が製造された。2419号車はそのうちの一両である。 エタ鉄道の車両限界は他の路線に比べてやや小さいため、これに対応したサイズで設計されている。車内は厨房のほか、一等旅客用24席と二等旅客用18席のスペースが仕切り壁で隔てられて設けられていた。車体はチーク製で、内装にはニス塗りの木材が用いられていた。こうしたデザインは当時のワゴン・リ社の新車両に典型的なものであった。 2419号車は1914年5月20日に配備され、6月4日からパリとブルターニュ地方のラヴァルやサン=ブリユーを結ぶ列車での営業を始めた。しかし第一次世界大戦勃発に伴い、8月3日には運行を停止した。1915年にパリ - ル・マン間での営業を再開し、定期点検の後1916年にはパリとル・マン、レンヌ、ボルドーなどの間で運用された。1917年になると再び運休となるが、1918年にはパリとノルマンディー地方の保養地トゥルラヴィル(フランス語版)の間で運行された。
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