微生物にとって
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 06:42 UTC 版)
水面を特に利用する微生物もある。水生不完全菌は水中を漂うような枝のある胞子を作るが、この胞子が水面に広がるのがよく見られる。それらはその胞子の表面が水を弾いて水面に漂う。また、半水生菌と呼ばれる菌群は、螺旋状やカゴ状などの胞子を作り、これは内部に空気を抱え、水面を漂うのに適応した形と考えられる。これらは水際で生活するものと考えられている。 動きのない水面では、水面に油脂や有機物の薄膜が広がると、その面はさまざまな微生物にとって基盤として機能する。このような環境では、大気が重要な酸素の供給源であり、それに面する水面は微生物の重要な活動の場でもある。細菌類はその面に広がったり、その下面に集団を作る。それらの捕食者である原生動物やワムシなどもその面をよく徘徊する。ツリガネムシや襟鞭毛虫など一部の固着性の生物も水面裏につく例がある。また、陸生のカビ類が水中の基質に生育した場合、菌糸は水中でも伸びるが、胞子はほとんど作られない。これらは、往々にして水面に菌糸を伸ばし、水面から胞子柄を伸ばして空気中に胞子を作る。
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