後生掛自然研究路
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/09 14:54 UTC 版)
後生掛温泉の背後に広がる後生掛園地を巡る自然観察路。 後生掛の語源となった「オナメ・モトメ」の温泉の噴出口の他、94℃の泥湯の紺屋地獄、噴気孔やマッドポット(泥壷)が沢山ある小坊主地獄、泥湯の集合体である大湯沼、透明なPH1.8の強酸性の湯が噴出する中坊主地獄、大泥火山などがある。1周約30分のコースで、珍しい火山現象を観察できる。熱湯や有毒な硫化水素ガスが噴出し、陥没の危険もあり歩道以外の移動は禁止されている。 この地は分水嶺になっておりシャクナゲ茶屋と十字架岩を結ぶ小さな尾根が分水嶺である。北は米代川水系に,南は雄物川水系となっており、江戸時代にはこの地点が久保田藩と盛岡藩の藩境となっていた。 大湯沼は100m×150mの楕円形の泥沼で、面積は約1haで、温度は83℃である。活動が弱くなった沼中央部には中州となり高山植物が生えている。1981年に活動が西側に移動して、沼を一周する自然観察路は破壊され、西側は立ち入り禁止となった。 大泥火山の規模は日本一で、高さは1~2mで、地下7~8mのものが8個連なっている。昔は沼であったが大正6年頃から成長を始め、噴気孔の周りに泥が円筒状に堆積して火山のような形をしている。普段はおとなしいが、数年ごとに噴出し小さな火山のようになっている。 周囲には硫化水素ガスに耐えられる植物が生育しており、イソツツジ、ガンコウラン、シラタマノキ、イオウハナゴケ、ヤマタヌキラン、キタゴヨウなどがある。
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