延長ミッション (NExT)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/11 21:29 UTC 版)
「スターダスト (探査機)」の記事における「延長ミッション (NExT)」の解説
2006年3月19日、スターダスト計画の科学者たちは、2005年にディープ・インパクトがインパクターを衝突させたテンペル第1彗星に探査機を送り込む二次ミッションの可能性について検討していることを発表した。ディープ・インパクトは衝突によって発生した塵の影響で、彗星表面に形成されたクレーターの鮮明な画像を捉えることが出来なかったため、この可能性は重要なものである。 2007年7月3日、New Exploration of Tempel 1 (NExT) と名付けられた延長ミッションが承認された。これによって、彗星核が太陽に接近した後の変化を最初に観測することとなる。NExT ではまた、既に大部分がマッピングされたテンペル第1彗星の核の残りの部分のマッピングを行う。このマッピングで、表面の物質が液体か粉粒体のように流動している可能性がある場所の画像を捉えることによって、彗星核の“地質学”における主要な問題への手がかりとなるだろう。 NExT では2011年2月14日にテンペル第1彗星をフライバイし、インパクターを衝突させた箇所を含む地点の画像を撮影することに成功した。その結果、テンペル第一彗星には直径150mのクレーターがインパクターによって出来ていることなどが明らかになった。NASAでは1000%の成功と表現している。 2011年3月、スターダストは最後のミッションとして残存する推進剤を全て噴射する実験を行った。これにより姿勢制御が不可能となったため、3月24日に最後の通信を行い、運用を終了した。最後の実験の成果は、推進剤の消費量を正しく見積もる技術を開発することに役立てられる。
※この「延長ミッション (NExT)」の解説は、「スターダスト (探査機)」の解説の一部です。
「延長ミッション (NExT)」を含む「スターダスト (探査機)」の記事については、「スターダスト (探査機)」の概要を参照ください。
- 延長ミッションのページへのリンク