幻の滝
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 08:33 UTC 版)
手宮公園の南側の崖、手宮洞窟のほど近くに、冬から春へと季節が移り替わる時期にだけ、小さな滝が現れる。滝の上流は「清水の沢」と呼ばれており、かつては池のようになっていてザリガニが棲んでいたが、2007年(平成19年)の時点では雪解けの時期ですら小川程度の水量しかない。 1881年(明治14年)、官営幌内鉄道の敷設のために開拓使が手宮に工場を建てた際、この「清水の沢」の湧水を利用して水溜を築造し、用水に充てた。さらに明治天皇の北海道巡幸の折には、この水が「御膳水」として飲料に供された。 その後も水は鉄道工場や付近の民家に利用されていたが、1914年(大正3年)に工場が札幌の苗穂に移転したため利用停止となり、そのまま放置された。 1938年(昭和13年)ころ、「小樽明治天皇聖蹟保存会」によって付近一帯が整備されたと言われるが、2007年(平成19年)ではその痕跡すら見当たらなくなっている。 2022年4月
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