幻の流星雨
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 02:57 UTC 版)
日本の南極観測船である「宗谷」が、日本初の南極観測隊と共に南極を目指して航行中、南インド洋上で1956年12月5日、ほうおう座付近を放射点とした盛大な流星雨が目撃された。隊員の観測により、その数は1時間あたり300個にも達したと報告されている。オーストラリアでも1時間あたり100個の流星が観測された。しかし、大規模なものはこの年一度しか観測されておらず、「幻の流星雨」として語られてきた。「ほうおう座流星群」とされたこの流星雨は1957年に、1819年の最初の発見以降行方不明のブランペイン彗星に母彗星の可能性があると指摘された。2003年に、ブランペイン彗星とほぼ一致する軌道を持つアポロ型小惑星2003 WY25がカタリナ・スカイサーベイによって発見され、2005年に、同じ天体だとほぼ同定された。2014年12月2日、国立天文台を中心とした研究チームは、小惑星2003 WY25の軌道を計算することによってほうおう座流星群の出現を予測することに成功し、スペイン領カナリア諸島において、宗谷の遭遇から実に58年ぶりとなる同流星群の観測に成功したと発表した。
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