居住地および生活
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/23 01:44 UTC 版)
ネネツ人はカニン半島からタイミル半島の間、そしてオビ川、エニセイ川の川岸に広がって居住している。小群落を形成し、農業を営む者や、狩猟、長距離を移動するトナカイ遊牧を営む者がいる。また、トナカイ遊牧を助け、犬ぞりを引き、ヨーロッパ人探検家の北極点探検にも利用された極北の地によく適応したサモエード犬なども育てている。魚を主食とする。 氏、家族を主体とした社会を形成し、宗教は自然崇拝やシャーマン信仰である。シャーマンはタディビャ(Tadibya)と呼ばれる。 ロシア革命の後、ネネツの文化は集団農場政策のあおりを受けた。ソビエト連邦はサモエードに定住を強制しようと試み、多くのネネツ人はそれを許容した。しかし、定住、農業、学校教育は彼らの文化の固有性を一段と弱める結果となった。一方で、様々な分野でネネツ人の活躍もみられるようになった。 よく知られる人物として、画家のコンスタンチン・パンコフ(英語版)がいる。 環境問題も深刻化している。ヤマル半島では、ガス田開発、過遊牧による環境破壊が、彼らの生活様式の恒久化を危機的なものにしている。 ネネツ人は、定住地がなくともロシア市民としての投票権を有しており、大統領選にあたっては今後2週間の滞在予定場所を地区の選挙委員らに事前に知らせておく。そうすることで、投票日当日は投票箱や投票用紙、ペン(インクが凍らないよう保温対策が施されている)がヘリコプターで運ばれ、即席の投票所がつくられる。
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