富崎春昇とは? わかりやすく解説

とみざき‐しゅんしょう【富崎春昇】

読み方:とみざきしゅんしょう

[1880〜1958]地歌・箏曲(そうきょく)演奏家大阪生まれ本名吉倉助次郎富崎宗順に師事古典曲の演奏家として活躍。「春の江の島」「蓬生(よもぎゆう)」なども作曲


富崎春昇

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/21 04:25 UTC 版)

富崎春昇(右。1948年)

富崎 春昇(とみさき しゅんしょう、1880年9月12日[1] - 1958年2月2日)は明治から昭和前期にかけて活躍した地歌奏者。富派家元。本名は吉倉 助次郎。

上方地歌の伝統を受継ぐ名手であり、埋もれた古曲を多く伝承した一方、積極的に新作に取組み、三絃奏法に改良を加えるなど、進取の気風に富む人物でもあった。

生涯

大阪市島之内生まれ[1]。祖父は人形浄瑠璃吉田玉造、父は吉田玉助。3歳(数え年で4歳)にして失明する[1]

1887年から富派家元富崎宗順に師事して地歌を学び、1896年、富崎春琴を名乗る。1904年に宗順が死去すると、1908年に家元を継ぎ、富崎春昇と改名する。

1917年には東京の有楽座で地歌の独演会を開くなど、積極的に関東に進出。翌年には東京へ移住した[1]

1938年、日本当道音楽会から名誉大検校を贈られる。1947年には日本三曲協会会長に就任。1948年8月18日、芸術院会員[2]。また新作「蓬生」(谷崎潤一郎作詞)の作曲によって文部大臣賞。1955年重要無形文化財保持者人間国宝)。1957年文化功労者

1958年2月2日、逝去。享年78(77歳で没した)。没後従四位勲四等旭日小綬章追贈。

作品

  • 春の江の島
  • 楠昔噺
  • 蓬生

脚注・出典

  1. ^ a b c d レコード音楽技芸家銘鑑 昭和15年版』1940年。doi:10.11501/1056525https://doi.org/10.11501/10565252025年7月21日閲覧 
  2. ^ 日本藝術院 物故会員一覧”. 2022年7月26日閲覧。

参考文献

  • 『標準音楽辞典』音楽之友社、1966年、790p

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