実際の使用では
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/07 10:19 UTC 版)
K-1やキックボクシング・ムエタイなどのパンチ技の多いリング競技では回し蹴り系統の蹴り技がもっとも多く使用され、横蹴りは使用頻度が低い。しかし米国で発達したフルコンタクト空手(現在でいうフルコンタクト・キックボクシング)は伝統的な空手にそのルーツがあるため、多く用いられる技である。 少林寺拳法や、空手の型試合・約束組み手ではその使用が多く見られる。その理由として、徒手の武道・武術では相手が刃物などの武器使用も想定しており、この場合には、急所の多い身体の中心線を保護する意味で相手と正対する姿勢を避け、横向き姿勢が多く用いられることが挙げられる。 もともと空手や少林寺拳法などは1対1の対人競技として考案されたわけではなく、複数の敵も想定した護身術であり横蹴りは本来自分の横に位置した敵を攻撃するために考案された技である。しかし、一応正面の相手にも使用できるが、高度な技術が必要である。 近代スポーツ競技における、その使用頻度の違いは、キックボクシングやK-1などのようなボクシングのパンチ技とローキックを主体に組み立てるテクニックでは横蹴りを組み込みにくいことがいえる。その一方、中国拳法の散打試合やテコンドーなど蹴り技主体に組み立てるテクニックにおいては横蹴りは比較的多く見られるといえる(ローキック禁止ルールの場合は特に)。 総合格闘技では、キャッチされるリスクがあることから横蹴りが使用されることは少なかった。しかし、近年では相手の膝頭を狙った横蹴りが増えて来ている。ローキックなどのように大腿部への筋肉にダメージを与えるものではなく、膝関節に直接ダメージを与えると共に、それを嫌がった相手の前進を止める効果がある。膝に深刻なダメージを与えかねないことから、この横蹴りには批判も多い。
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